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感想:『210日ぶりに帰ってきた奇跡の猫 ペット探偵の奮闘記』


『210日ぶりに帰ってきた奇跡の猫 ペット探偵の奮闘記』(著:藤原博史、新潮新書)


 ペットを探す動物専門の探偵である藤原博史氏が自らの業務を実例を交えて紹介する一冊。
 チラシを作って投函しながら探すことや、ペットの名前を呼ぶ際に大声を出さずいつも通りによびかける方がよいなど実践的なアドバイスがあり、雑学的な面白さがある。
 探偵としての喜びや辛さだけでなく如何にしてこの職に就こうと思ったのかという述懐に触れ、人生における天職というもの重要性について考えさせられた。

 また、新書という読み物について、普段読み込むことが殆どなく改めて利便性の高さを実感した。
 得られる知識量や所要時間としては2時間程度のドキュメンタリー番組を観るのと変わらないが、映像・音声などの副次情報が無く、要点を抑えた構成になっているため知識として記憶し管理することが容易である点などは特に重要だと思われる。
 本棚を埋める小説群と幾つかの学術書を片付け終わったら新書に手を伸ばすのも一興だろう。
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